ITインフラとは?未経験者向けに簡単解説!

現代社会において、情報技術はますます重要な役割を果たしています。そして、それを支える「ITインフラ」という存在があります。IT業界における基盤技術であるITインフラについて、本記事では基本的な概念から、役割や種類、今後の展望などについて解説しています。

はじめに

インフラとは

インフラとは、インフラストラクチャー(Infrastructure)の略であり、社会的・経済的な活動を支えるための基盤となる施設や設備などの総称です。インフラは、

  • 社会インフラ
  • ITインフラ

に大別されます。社会インフラは、人々の暮らしを支えるための公共インフラや、産業を支えるための産業インフラが含まれます。

公共インフラ(Public Infrastructure)とは、国や地方自治体が提供する、公共の利益や福祉に関わるインフラのことを指します。具体的には、道路、橋、鉄道、空港、港湾、水道、電力、通信、公園、図書館、学校、病院、消防署、警察署、役所などが挙げられます。

産業インフラ(Industrial Infrastructure)とは、産業活動を支えるためのインフラのことを指します。産業インフラには、製造ライン、工場、倉庫、物流施設、発電所、水処理場、石油基地などが挙げられます。

ITインフラとは

ITインフラの定義と役割

ITインフラ(IT Infrastructure)とは、情報技術を支えるための基盤となる、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、データセンター、クラウドサービスなどの総称です。企業や組織、個人が情報システムを構築、運用するための基盤として必要不可欠なものです。

ITインフラは、情報システムの基盤として、企業の業務プロセスや顧客サービスの提供、ビッグデータの解析、クラウドコンピューティングなど、あらゆる情報技術に関わる部分に影響を与えます。そのため、ITインフラは、企業や組織の情報システムにおいて、安定的な運用やスケーラビリティの向上など、重要な役割を果たします。

ITインフラの重要性

ITインフラは、ハードウェアやソフトウェアの進化に伴い、常に進化し続けています。また、データの保護やセキュリティ対策など、重要な課題も抱えています。そのため、ITインフラに関する知識や技術は、現代社会において非常に重要なものとなっています。

ITインフラの種類について

ITインフラには、下記のような種類があります。

  1. データベースインフラ
    データベースを構築・運用するための技術やシステム、ハードウェア・ソフトウェア資源などの総称。
  2. サーバーインフラ
    アプリケーションやデータを保管・処理するためのサーバーやストレージ装置、バックアップシステム、仮想化ソフトウェアなどの総称。
  3. ネットワークインフラ
    コンピューターやモバイル端末などを接続するためのネットワーク機器や通信線路などの総称。
  4. クラウドインフラ
    クラウドサービスの提供に必要なインフラストラクチャーで、膨大なデータセンターやサーバーシステム、仮想化ソフトウェア、ネットワーク機器、セキュリティシステムなどを含む。

それでは、1つずつ詳しく説明していきましょう。

データベースインフラ

データベースインフラとは、データベースを構築・運用するための技術やシステム、ハードウェア・ソフトウェア資源などの総称です。データベースインフラには、下記のような要素が含まれます。
  • データベースサーバー
    データベースを管理するためのサーバーシステム。
  • ストレージ
    データを保存するためのディスク装置やストレージエリアネットワーク(SAN)など。
  • データベース管理システム(DBMS)
    データベースを管理するためのソフトウェアやツール。
  • バックアップ・リカバリシステム
    データのバックアップや災害発生時の復旧などのためのシステム。

データベースインフラは、企業や組織において、重要な業務データを安全かつ効率的に管理するために必要不可欠です。適切に設計・構築・運用されたデータベースインフラは、データの信頼性や可用性を確保し、ビジネスのスムーズな運営に貢献します。

サーバーインフラ

サーバーインフラとは、情報システムにおけるサーバーを構築・運用するための技術やシステム、ハードウェア・ソフトウェア資源などの総称です。サーバーインフラには、下記のような要素が含まれます。
  1. サーバーハードウェア
    サーバーを構築するための物理的なハードウェア資源(CPU、メモリ、ストレージなど)。
  2. サーバーオペレーティングシステム
    サーバーハードウェアを制御・管理するためのオペレーティングシステム(Windows Server、Linuxなど)。
  3. ミドルウェア
    サーバーアプリケーションを実行するためのミドルウェア(Webサーバー、データベースサーバー、アプリケーションサーバーなど)。
  4. サーバーセキュリティ
    サーバーを保護するためのセキュリティ対策(ファイアウォール、アンチウイルスソフト、暗号化など)。

サーバーインフラは、企業や組織において、重要な情報システムを運用するために必要不可欠です。適切に設計・構築・運用されたサーバーインフラは、情報システムの安定的な運用やスケーラビリティの向上に寄与します。

ネットワークインフラ

ネットワークインフラとは、コンピューターや機器などの間でデータ通信を行うためのネットワークを構築・運用するための技術やシステム、ハードウェア・ソフトウェア資源などの総称です。ネットワークインフラには、下記のような要素が含まれます。
  • ネットワークハードウェア
    ネットワークを構築するための物理的なハードウェア資源(ルータ、スイッチ、ケーブルなど)。
  • ネットワークプロトコル
    ネットワーク上での通信方法やルールを定めるプロトコル(TCP/IP、HTTP、FTPなど)。
  • ネットワークセキュリティ
    ネットワークを保護するためのセキュリティ対策(ファイアウォール、VPN、暗号化など)。
  • ネットワーク管理ツール
    ネットワークの監視・管理を行うためのツール(ネットワーク監視システム、構成管理ツール、ログ分析ツールなど)。

ネットワークインフラは、企業や組織において、情報のやりとりやビジネスプロセスの遂行に必要不可欠です。適切に設計・構築・運用されたネットワークインフラは、情報セキュリティの確保や業務の効率化に貢献します。

クラウドインフラ

クラウドインフラとは、インターネット上のクラウドサービスを提供するために必要なハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、データセンターなどのインフラストラクチャー全般の総称です。クラウドインフラには、下記のような要素が含まれます。
  • クラウドサーバー
    仮想化技術を利用して複数の仮想サーバーを1台の物理サーバーで管理することで、柔軟なスケーラビリティとコスト削減を実現する。
  • ストレージ
    大量のデータを保存するためのストレージ(HDDやSSD)を提供する。
  • ネットワーク
    高速なネットワーク接続により、ユーザーがサーバーやストレージにアクセスする際の遅延を最小限に抑える。
  • データセンター
    クラウドサーバーやストレージなどのハードウェアを保管し、運用するための施設。

クラウドインフラは、クラウドコンピューティングによるクラウドサービスを提供する上で重要な役割を果たすだけでなく、企業や組織が自社内で構築する場合に比べてコストや管理負担を削減することができます。また、クラウドサービスの需要が急速に拡大する現代において、より高速で大容量のクラウドインフラが求められるようになっています。クラウドインフラについて詳しく投稿している別の記事がありますので、そちらも参考にしてください。

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ITインフラの役割について

システムの稼働を維持する役割

ITインフラは、システムの稼働を維持するために非常に重要な役割を果たします。具体的には、下記のような役割があります。

  • ハードウェアの提供
    情報システムを構成するために必要なサーバーやストレージなどのハードウェアを提供します。
  • ソフトウェアの提供
    情報システムを構成するために必要なOSやDBMS、アプリケーションなどのソフトウェアを提供します。
  • ネットワークの提供
    情報システム内の機器やユーザーを接続するためのネットワークを提供します。
  • セキュリティの確保
    情報システムを構成する各要素のセキュリティ対策を行い、情報漏えいやシステムへの不正アクセスから守ります。
  • モニタリング・運用管理
    情報システムの稼働状況をモニタリングし、トラブル発生時には迅速に対応する運用管理を行います。
  • バックアップ・復旧
    情報システム内のデータや設定情報のバックアップを取り、災害発生時には迅速な復旧を行います。

これらの役割を適切に担うことで、情報システムの安定稼働やセキュリティを確保することができます。ITインフラは、情報システム全体を支える基盤となり、組織の業務遂行に欠かせない重要な存在です。

情報の保護を担う役割

情報の保護は、企業や組織にとって非常に重要な課題です。ITインフラは、情報の保護にも重要な役割を担っています。具体的には、下記のような役割があります。

  1. セキュリティ対策の実施
    ITインフラは、ネットワーク、サーバー、データベースなどの構成要素を含みます。これらの構成要素に対して、セキュリティ対策を実施することで、不正アクセスや情報漏洩などのリスクを低減することができます。
  2. バックアップと復旧
    ITインフラは、システムの稼働を維持するために欠かせないものですが、何らかの原因でシステムに障害が発生した場合に備えて、バックアップを取得し、データを復旧することが重要です。
  3. 情報の暗号化
    情報は、外部からの不正アクセスに対して十分に保護されている必要があります。ITインフラは、情報の暗号化を行うことで、情報漏洩を防止することができます。
  4. アクセス制御
    情報へのアクセス権限を適切に設定することで、情報漏洩を防止することができます。ITインフラは、アクセス制御を実施することで、情報の保護を支援します。

これらの役割を適切に実施することで、情報の保護が行われ、企業や組織の信頼性が高まることが期待されます。

ビジネスの効率化を支援する役割

ビジネスの効率化を支援するためのITインフラの役割には、以下のようなものがあります。

  1. データの共有とアクセスの容易化
    ITインフラは、ビジネスにおけるデータの共有やアクセスの容易化を支援します。例えば、社内で利用するデータベースや共有フォルダーの設置や、社外とのデータのやりとりを行うためのセキュアな通信環境の提供などが挙げられます。
  2. モバイル環境の整備
    ITインフラは、モバイルデバイスを利用したビジネスにも対応することができます。例えば、モバイルデバイスを使って業務を行うためのセキュアなアプリケーションの提供や、モバイルデバイスから社内ネットワークにアクセスするためのVPNの設定などが挙げられます。
  3. リモートワーク環境の整備
    ITインフラを活用することで、従業員がリモートワークを行うための環境を整備することができます。例えば、ビデオ会議システムの導入や、クラウドサービスを活用した共有フォルダーの設置などが挙げられます。

これらの役割を果たすことで、ITインフラはビジネスの効率化を支援し、競争力を高めることができます。

インフラの将来展望について

クラウドインフラの普及

クラウドインフラの利用が拡大し、オンプレミスのインフラからクラウドへの移行が進むことが予想されます。クラウドは、インフラの管理や運用の煩雑さを軽減できるだけでなく、コスト削減にもつながります。

AIやIoT技術の進化による需要の増加

IoTの普及により、センサーから得られるデータを処理するためのインフラの需要が増加することが予想されます。また、AIや機械学習などの技術を活用して、膨大なデータを処理するためのインフラの需要も高まるでしょう。

自動化による効率化

インフラの自動化技術の進化により、インフラエンジニアはより高度なタスクに集中できるようになります。自動化により、システムの管理や運用にかかる時間や手間を削減できるため、より効率的な業務が可能になります。

セキュリティ意識の高まり

インフラのセキュリティはますます重要性を増すでしょう。特に、クラウドやIoTなどの新しい技術を利用する場合は、より高度なセキュリティ対策が求められます。これに対応するために、インフラエンジニアはセキュリティ技術の知識を身につけ、セキュリティ対策に取り組む必要があります。

グリーンITの普及

グリーンITの普及により、エネルギー効率の高いインフラが求められるようになるでしょう。省エネや再生可能エネルギーの利用など、環境に配慮したインフラの構築が重要になります。

まとめ

インフラとは、社会・経済活動を支えるための基盤となる施設・設備・システム・ネットワーク・ソフトウェアのことであり、ITインフラはその中でも情報技術に関するものです。

ITインフラは、システムの稼働維持、情報の保護、ビジネスの効率化などの役割があり、その業務を担当するインフラエンジニアの存在が不可欠です。また、今後はクラウド化やAI・IoT技術の発展によって、より高度なインフラの構築や運用管理が求められることが予想されます。IT業界に進む際には、インフラの知識は必要不可欠なものとなっています。

インフラエンジニアとは

インフラエンジニアとは、ITエンジニアの一種でITインフラの設計、構築、運用、保守などを担当する技術者のことを指します。インフラエンジニアについて詳しく投稿している別の記事がありますので、そちらも参考にしてください。

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